魔法使いになりたくて
私は片付けが出来ない。
普通の人間だと思いたいが私の片付け出来ないレベルはおそらく異常である。
きれい好きな母に育てられた片付け出来ない娘。
不思議だ。
小さい頃から片付けが出来ないことで怒られた記憶しかない。
おそらく、物心ついたときから片付けが出来ない。人に誇れるほど得意なことがあるわけでもなかったが、特別苦手なこともあまりなかったために片付けが出来ないことに関しては「みんなと同じに出来ない」自分が嫌いだった。
なんとか頑張って片付けをして(気分的には大掃除)部屋がきれいになってもそれが持続しない。
きれいな状態が保てて1週間、だんだん崩れてくると片付ける気も起きなくなってふりだしに戻る。
片付けに関してはいつも頼り切りのGoogle先生も役に立たない。
検索したとこで意味がない。
そこにある記事に書かれていることができたらそもそも「片付けが出来ない」なんて検索してない。
部屋がきれいになると幸せが舞い込むとか書いてるのが好きじゃない。あと部屋の状態と心の状態の関係が〜とか言うのもあんまり。頭の中も整理できないよ〜とか、ずっと言われてきたけど関係ないと思う。
服飾学生なのに〜って親はよく言う。
学校で作業するから問題なし。でも、裁縫セットの中で糸が絡まりまくりなのがそろそろやばい。
けど、割とみんなそんなもんだったりする。
物を増やさない選択肢は無い。CDもDVDも雑誌も増える。雑誌は増やさないようにしてたけど年明けからもうどうでもよくなってしまった。世界で一番好きな君たちのせい。
雑誌もきれいに本棚に入れてあるときはいいけれど、入り切らなくなりはじめて解体に手をつけると終わらない。
雑誌の解体が終わらないと数ヶ月に1回は嘆いているが終わらないというより始めてから終わらないまま投げ出しっぱなしで増え続けているだけ。
片付けができないのは病気、一種の発達障害という話もよく聞く。Google先生はそう言ってた。
確かにそういったケースもあるのだろう。私がそれに当てはまるかはわからないけれど。
病院で診てもらって仮に病気のせいで片付けができないとわかったらきっと私はそのせいにしてこれからも片付けができないままだろう。病気でもなんでもないとわかったら自分のことをさらに責めるだろう。
最近、ときめき系の片付け方法が世界で流行っているらしい。
本をきちんと読んでいないが、小さい頃からずっと出来ないことで悩んでいた私にとって「片付け」と「魔法」という言葉の組み合わせほど信用できないものはない。
まだジャニオタの言う「迷う」のほうがマシだ。
ディズニーランドが夢と魔法でポンと出来たものではないように、私の大好きな舞台やミュージカルの世界の煌めきが見えないところでの努力で出来ているように、「魔法」は人の手で作り出すものなのだ。
どうやら私は魔法使いではないらしい。
それとも、物心ついてから約15年の間ずっと神様はタイミングをはかっているのだろうか。
ここまで書いておきながらだが、結局のところ片付けが出来ない今日を生きていくいいアイデアは手を動かすこと。
魔法使いの弟子になったつもりで頑張るしかない。